教育費の話は「大学まで約1,000万円」といった総額で語られることが多い。ただ、家計に実際に効いてくるのは総額ではなく、いつ、いくら出ていくかという時期の分布である。総額に驚いて思考が止まってしまう前に、時期の構造を押さえておきたい。

総額より、支出が集中する時期を見る

教育費は毎月均等に発生するわけではない。進学のタイミングで、入学金や初年度納入金という形でまとまった支出が起きる。逆に在学中は比較的平準化される。

つまり家計が苦しくなるのは「教育費がかかる時期」ではなく「進学が重なる年」である。この山がいつ来るかは、子どもの年齢から先に計算できる。

自分の家庭の山を先に書き出す

紙に書き出すと、備えるべき時期が具体的な年として見えてくる。「教育費を貯める」という漠然とした目標が、「◯年までに◯円」という形に変わる。

進路によって前提が大きく変わる

公立か私立か、自宅から通うか下宿するかで、必要額は大きく変わる。ただ、子どもが小さいうちに進路を決めることはできない。

そのため実務的には、幅を持たせて上限側で見積もり、足りなければ調整する方が現実に合う。厳密な計画を立てることより、山の時期を外さないことの方が重要である。

準備の手段は、使う時期から逆算する

いつ使うかによって、適した置き場所は変わる。同じ「教育費の準備」でも、5年後と15年後では判断が異なる。

なお、具体的な金融商品の選択は家庭の状況によって適不適が分かれる。判断に迷う場合は、金融機関や専門家への相談も検討したい。

まとめ:金額に驚く前に、時期を書き出す

教育費は総額で見ると身構えてしまうが、時期に分解すると備える単位が具体的になる。まずは子どもの年齢から進学の年を書き出し、他の大きな支出と重なっていないかを確認するところから始めたい。積立の考え方は新NISA、積立を一時停止した方がいいのはどんなときかも参考にしてほしい。