英語学習が続かないとき、多くの人はまず自分の意志の弱さを責める。しかし学習が定着しない背景には、根性論では説明しきれない、仕組み側の問題があると考えられる。
「続かない」の前に「量が足りているか」を疑う
第二言語習得の研究分野では、学習者に共通する課題として、理解できる形で英語に触れる量、いわゆるインプット量の不足がしばしば指摘される。単語帳や文法問題を短時間こなすだけでは、実際に英語に触れている総量は思いのほか少ない。続かないことよりも先に、そもそもの接触量が足りているかを確認する視点が必要になる。
忘れることは前提であり、失敗ではない
教育心理学の分野では、学習した内容は時間の経過とともに急速に忘れられていくことが、エビングハウスの忘却曲線としてよく知られている。この考え方に基づき、学習した内容を1日後・1週間後・1か月後といった間隔を空けて繰り返す「間隔反復(スペースド・リピティション)」という復習法が、記憶の定着に有効な手法として広く実証されている。「忘れるのは意志が弱いからではなく、脳の仕組みそのものである」という前提に立つと、復習のスケジュール自体を仕組み化する発想が生まれる。
「習慣」ではなく「環境」を設計する
続けようと意気込むほど、忙しい日や気分が乗らない日に途切れやすくなる。それよりも、通勤中に音声を流す、寝る前の5分だけアプリを開くなど、意志の力を使わずに触れられる環境を先に用意しておく方が、再現性が高いとされる。
まとめ:仕組みを整えてから、続け方を考える
英語学習が続かないのは、性格や根性の問題ではなく、インプット量・復習のタイミング・環境設計という仕組みの設計不足であることが多い。まずは今の学習に足りていない仕組みがどれかを見極めることが、続けるための最初の一歩になる。
出典: 第二言語習得研究および教育心理学における間隔反復(スペースド・リピティション)に関する一般的な知見(複数の学習法解説記事・書籍を参照)